令和5年度地域別最低賃金 ~全国加重平均で1,000円超え!!~
令和5年10月1日から多くの地域で地域別最低賃金額が改定されます。
神奈川県の地域別最低賃金額は1,112円となりました。なお、一番高い地域は依然として東京で1,113円、最も低い地域は、久しぶり?に単独で岩手県の893円となっています。今年は例年どころか、全国加重平均で43円もアップ。全国加重平均はとうとう1,000円越えの1,004円となりました。
世界的にみると、日本は低賃金で物価もまだまだ低いのでしょうが、経営者の立場から見ると、ちょっと上げすぎな感はぬぐえませんね。ただ、働き方改革と言われて以降、この数年の傾向として、最低賃金さえ支払えないような会社は淘汰されるべきといった政策の傾向はありました。とは言え、弊所のある横須賀市では、もうちょっと下げてもらいたい感じもしなくは無いですが。
発行日等、詳しくは下記リンクを参照ください。
毎年楽しみにしていた広報キャラクター。ただ、昨年の飯豊まりえさんから裏に隠されている?テーマは無くなったのかな。事務所トラブルのあった「のん」さんが2年続いたり。今年は藤原紀香さん。なんで?しかも似ている別人かと思った。昔の写真を使ったらしいが。。。やはり、テーマは無くなったのかな。それとも最初はジャニーズだったとか?
※チラシは神奈川県のもの
コロナ禍も落ち着き、新しい事業展開を行う上で、一番大切な人員確保という問題が、特に中小企業主の間で広がっています。ハローワークはもちろん、有料の求人誌に高い掲載料を出しても、なかなか人材は集まりません。
私の体感で、神奈川県では基本給が月給だと35万円以下、時給だと1,250円以下の求人はなかなか応募がないのが実態ではないでしょうか。
中長期的には、世界的に物価が上昇しているように、日本でも物価に合わせて賃金も上がるような政策が続くと思われます。賃金を上昇させることのできない企業は淘汰したいというのが、政府の本音というところでしょう。厚生労働省の助成金も、賃金を上げるための助成金が主流です。
キャリアアップ助成金でもその傾向が強くなり、昇給・賞与・退職金の3点セットは、助成金はともかく、これらの制度がない会社には、人が集まらない傾向になっているのは間違いありません。
政府は全国加重平均で1,500円を超えるのを目指すようなので、会社はその人件費に耐えられるようになるしかありません。物価高からではなく、人件費上昇分を価格に正当に転嫁できる会社でないと、この先生き残るのは難しいかもしれませんね。
業務改善助成金
あまり、ねらい目の助成金ということは言いたくありませんが、今年度注目の助成金は、前年度に続いて、業務改善助成金となります。特に、この最低賃金が上がる10月になる前に狙って申請する会社は多いです。そのため、この時期、助成金の申請依頼も増えます。
厚生労働省リンク→業務改善助成金
なぜ、この時期に相談が増えるかというと、どのみち、毎年この時期に最低賃金が強制的に引き上がるのであれば、その直前に自発的に?自社の最低賃金を、10月以降に予想される地域別最低賃金までアップさせて、助成金を受給したいと思うからになりません。
変な話ですが、9月に1か月だけ早くアップさせれば対象になります。細かく言えば、9月30日に、1日早くその会社内の最低賃金をアップしておけば、受給できる可能性はあります。試したことありませんし、試すこともありませんが、制度上はそのようになるかと思います。
不純ではありますが、申請内容的に適合さえすれば、受給はできます。たまに、助成金の代行業者からFAX送信される事業場も多いかと思います。多くは、社会保険労務士法に違反する代行業者である可能性が高いと思われます。ご注意ください。
受給できたとしても、その後の調査で会社名を公表されたり、最悪、詐欺罪に問われる可能性もあるのが、助成金です。ですので、弊所ではスポットでのご依頼による助成金申請は受け付けておりません。
助成金獲得!!みたいなフレーズが並びますが、助成金は獲得するものではありません。あくまで、労働者のためになる施策を実施した結果、受給できるものです。
業務改善助成金は、リンク先のチラシにもある通り、「事業場内で最も低い賃金(事業場内最低賃金)を引き上げ、設備投資等を行った中小企業・小規模事業者等に、その費用の一部を助成する制度」となります。
一言でいえば、生産性を上げる機器の導入等を行い、賃上げ原資を確保できた結果、助成金を受給できるというものとなります。助成金目当てではなく、しっかりと計画して、本当に必要な機器の導入や研修受講等があるときに、検討してみてはいかがでしょうか。