第13回(平成29年度)特別研修及び紛争解決手続代理業務試験について

11月25日(土)に第13回紛争解決手続代理業務試験を受けてきました。午前中に弁護士による倫理研修(ゼミ方式)を受講し、午後テストの流れです。午前中の倫理研修は1回目のゼミと同じとても面白い弁護士の先生でした。今度、普通に研修等を受けてみたくなるトークが軽快かつ専門的という自分が目指すべき先生です。


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さて、テストの出来ですが、全問ボールペンによる記述式。見直しどころか解答前の下書きさえする時間はありません。まさに書きなぐり状態です。一部サイトに解答例が出ていますが、市販のテキストでさえ過去問の解答が複数あり、また、試験センターより模範解答も公表されないため、自己採点等は行いませんでした。

というか、したくてもできなかったというべきか。できたとしても、何を書いたか覚えていないという。。。とにかく時間がありません。おそらく、実際に紛争となったときの法的知識はもちろん、現場対応力を試されているのでしょう。手が震えるレベルでした。

東京会場は11日間通してTKP東京駅日本橋CC。都営浅草線日本橋駅前です。

試験後にグループリーダーを含む、同じグループの方と八重洲で全11日間に及ぶ苦行ともいうべき特別研修を乗り切ったお疲れ様会をしました。申込前は受講するべきかどうか悩んでいたのですが、弁護士の先生の生のお話を2.5日間聞けたり、自分の考え方を聞かれたりするのは貴重な体験でした。

また、グループ研修において仲間になった他の社会保険労務士との交流は「楽しい」。また、自分のグループでは開業している方が多かったので今後の事業方針の策定にとても参考になりました。受験(受講)しようか悩んでいる方はぜひ申込したほうが良いですよ。

最初の5日間のビデオ講義は安西愈先生の講義以外は苦行ですが。。。収録日が古いものが多いのは予算の関係で仕方のないことかもしれませんが、もう少し頑張ってもらいたいところです。

さて、合格すると付記後、「特定社会保険労務士」と名乗れるのですが、不合格だったら「不特定社会保険労務士」と名乗ろう!!などとお疲れ様会では盛り上がりました。「特定」より「不特定」のほうが一般的な感覚だと、業務の幅が広そうですよね。合格発表は来年3月16日。さすがに全問記述だとだいぶ先ですね。

最終日以外は帰りの電車内で夕食しながら勉強。お気に入りの東京駅「膳まい」さん。グリーン車で帰りながら、夕ご飯と勉強しながらゆっくり帰れます。

横須賀線、東京駅のグリーン車の販売機の場所はわかりずらい。。。

なお、教材の推薦がありますが、私は「労働関係法規集2017年版/独立行政法人労働政策研究・研修機構」「個別労働紛争あっせん代理実務マニュアル/日本法令」「特定社会保険労務士試験過去問集第13回(平成29年度)試験対応版/日本評論社」「最新重要判例200労働法第4版/弘文堂」で勉強しました。

他にも推薦図書がありますが、試験対策及びグループ討議、ゼミナール対応を考えた場合、時間もないのでこれが現実ラインだと思われます。

→参考にした図書

また、上記の書籍や配布されるテキストにも民法の記述は多くなっていますが、グループ討論やゼミナールはもちろん、試験対策的にも足りません。たまたま自分は行政書士や宅地建物取引士、農業協同組合内部監査士等で勉強していたこともあって民法の知識はありましたが、苦手な方は上記書籍以外に民法の勉強は必須です。「あっせん申請書」や「答弁書」の作成においては、ほぼ民法の知識しかつかいません。

一部労働契約法を使いますが、社会保険労務士が一番得意とする労働基準法はグループ討議で少し触れる程度です。民法については第415条(債務不履行による損害賠償)・第709条(不法行為による損害賠償)・第715条(使用者等の責任)あたりは空んじる必要はありませんが、すぐに六法の該当ページを開けるようにしておかないと、弁護士の先生に聞かれた場合恥ずかしい思いをします。

恥ずかしいだけならともかく、試験的にも厳しいと思われます。

民法以外では労働契約法第16条(解雇)あたりを押さえておけば良いと思われます。また、グループ討議やゼミナールでは判例を押さえておくとカッコいいです。ただし、判例はあくまで判例であり、確定的な法源ではないため判例を絶対的に言うと弁護士の先生(特に企業側)からはツッコミが入るので注意しましょう。

参考にした図書(更新中)